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第十六回≫ 「常識2」

住宅をしっかり断熱をするようになって久しいが、相変わらず外断熱が内断熱より数段優れているだの、いやこっちの方法が良いだの、様々な本や話があふれていて、一体どれが正解なのか一般の方々には中々理解に苦しむ事と思う。
そもそも外断熱や内断熱という言葉は本来一般住宅には当てはまらず、外断熱は外張り断熱、内断熱は充填断熱と言うのが正解。
どちらが優れているかというとそれぞれ一長一短がありその建物の形、工事店の慣れや、施主の好みで決めればよいのである。
断熱には次世代省エネ基準という基準が設定されていてそれを満たしていれば割り増し融資や相応の性能ランク付けが行われる。
国内をTからY迄の地域(北海道から沖縄)で分けてそれぞれの気候に合わせた断熱性能などの基準である。
これはCO2の排出の削減はもとより、家の中の温度差を無くし快適で健康な生活を送るという基準でもある。
いわゆる少ないエネルギーで冬は全館暖房、夏は日射を遮蔽して涼しくが基本。
しかしよりいっそう省エネを持て求められる時代では外断熱ではいささか不利な場合がある。
一番の欠点は断熱材を柱等の構造体の外側に貼るという事。
単純に断熱性能を上げるという事は、断熱材の厚さを厚くすれば性能が上がるわけで、これは外断熱も充填断熱も変わらない。
(断熱性能の良いサッシを使うなど家一軒トータルで性能アップできる場合もある。)
したがって断熱材が厚くなればそれを止めるための釘やビスも当然長くなる訳で、長くなればなるほど外壁の垂れ下がりなどが生じる恐れがあり、使用する外壁材の種類も限られてくるだろう。(軽いものしか使えない。タイルやモルタル系等は難しいと思う)
安全を見て大体50mm位が限度であろう。
(新潟の外貼り断熱の住宅で50mmの断熱材を貼っているのかはわからないけど)
外貼り断熱で外壁の断熱性能の良い断熱材で50mmの厚さというのは次世代省エネの地域区分でX〜U地域(九州から東北地方迄。ちなみに新潟市はW地域)まで当てはまる。
しかしこの次世代省エネ基準というものは北海道以外(T地域)ではとても省エネとはいえない。
というのは今まで部屋毎に冷暖房を行っているご家庭が普通だと思うが燃料費を比べると全館冷暖房が基本なのでほぼ倍の燃料費がかかることになる。
具体的に新潟市の場合、灯油で年間の暖房燃料費を換算するとその基準で全館暖房した場合おおよそ1600リットルかかる。(平均室温を18℃として換算)
そこで北海道レベルまで断熱性能を上げると半分の800リットル以下になる。
当然冷房をした場合も同じ事がいえ、ランニングコストにはね返る。
外貼断熱は断熱材が厚くなるとコストが相当跳ね上がるので、どうしても外断熱が良いという方は充填断熱も併用されて断熱性能を上げる方が良いと思う。

これから家を建てられる方は断熱関係も十分検討され、断熱についていい加減な答えの業者にはお願いしない方が無難である。
断熱性能の良し悪しは健康的で快適な生活に直接はね返ってくるのだから。

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